ズボラさんの配当金投資

特定口座で配当再投資を自動化 手間なく複利を最大化する方法

Tags: 特定口座, 配当再投資, 自動化, 複利効果, 手間なし投資

はじめに

配当金投資の魅力の一つは、定期的なキャッシュフローを得られることです。特に、受け取った配当金を再び投資に回す「配当再投資」は、複利効果によって資産を効率的に増やしていくための強力な手段となります。

投資経験がおありの方の中には、「資産を安定的に増やしたいけれど、日々の管理にあまり手間をかけたくない」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。特に、複数の銘柄やETFから配当金を受け取っている場合、その都度手動で再投資するのは手間がかかるものです。

そこで今回は、特定口座を利用している方が、配当金の再投資を手間なく自動化し、複利効果を最大化するための方法について解説します。

配当再投資が資産形成に効果的な理由

配当再投資とは、企業やETFから支払われた配当金を受け取らず、その資金で同じ銘柄やETFを買い増すことです。これにより、保有口数が増加し、次の配当時にはより多くの配当金を受け取ることができます。このサイクルを繰り返すことで、元本だけでなく、受け取った配当金が生み出す収益もさらに収益を生み出すという、複利の力が働きます。

例えば、年間配当利回り3%の銘柄に100万円投資した場合、1年後には3万円の配当金が得られます(税引き前)。この3万円を再び同じ銘柄に投資すれば、投資元本は103万円相当となり、次の年には103万円に対する配当金が得られることになります。これを長期間続けることで、雪だるま式に資産が増えていく効果が期待できます。

手動で再投資を行う場合、都度取引画面を開いて買付注文を出す必要がありますが、これを自動化できれば、まさに「手間なく」資産を増やす道が開けます。

特定口座での配当再投資、主な選択肢

特定口座で国内株式や国内籍ETFに投資している場合、配当金の受け取り方法にはいくつかの選択肢があります。その中で、手間なく配当再投資を行う上で特に重要となるのが以下の2つです。

  1. 証券口座で受け取る(配当金受領サービス)
  2. 証券会社で配当金をまとめて受け取り、それを元に同じ証券口座で自動的に再投資を行う

多くの大手ネット証券では、2つ目の「証券会社で配当金をまとめて受け取り、それを元に同じ証券口座で自動的に再投資を行う」という仕組みを提供しています。これは一般的に「配当金自動受取・自動再投資サービス」のような名称で提供されているサービスです。

手間なく配当再投資を「自動化」する方法

この「配当金自動受取・自動再投資サービス」を利用することが、特定口座で手間なく配当再投資を行う最もシンプルな方法です。具体的な設定手順は証券会社によって異なりますが、一般的な流れは以下のようになります。

  1. 利用している証券会社のウェブサイトにログインします。
  2. 口座情報の変更や手続きに関するメニューを探します。
  3. 「配当金自動再投資サービス」や「株式数比例配分方式」に関する項目を選択します。
  4. 配当金の受け取り方法として、「証券会社で受け取る(株式数比例配分方式)」を選択します。
  5. 配当金の「再投資」に関する設定項目があれば、これを「自動で再投資する」のように設定します。

多くの証券会社では、「株式数比例配分方式」を選択している場合に限り、この自動再投資サービスを利用できます。「株式数比例配分方式」とは、保有している株数に応じて配当金が証券口座に入金される方式であり、特定口座(源泉徴収あり)であれば、配当所得にかかる税金が自動的に源泉徴収されるため、原則として確定申告が不要となる最も手間のかからない受け取り方です。

この自動再投資サービスを設定しておけば、対象となる銘柄から配当金が支払われた際に、税金が源泉徴収された後の金額が自動的に買い付け資金として使われ、同じ銘柄の株式が買い増されます。これにより、手動で都度購入する手間が省け、定期的に自動で保有株数を増やしていくことができます。

自動再投資のメリットと注意点

自動再投資のメリット

自動再投資の注意点

まとめ

特定口座での配当金自動再投資サービスは、「手間をかけずに配当金を得るためのシンプルな投資方法」というコンセプトにぴったりの仕組みです。一度設定してしまえば、日々の値動きを追ったり、都度買付注文を出したりする手間なく、自動的に複利効果の恩恵を受けながら資産を増やしていくことが期待できます。

もちろん、投資対象の選定や、長期的な視点でのポートフォリオ全体のバランス確認は引き続き重要です。しかし、日々の取引や配当金管理の手間を最小限に抑えたいとお考えであれば、特定口座での配当金自動再投資サービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

ご自身の利用している証券会社のサービス内容をよく確認し、ご自身の投資スタイルや目的に合った方法を選択することが大切です。